Team of Teams を(途中まで)読んだ
2018年は3週間毎に技術の勉強と、組織/マネジメントの勉強を繰り返す予定を立てていますが、1月21日~2月10日は後者の勉強期間です。 (1月1日~20日はVue.jsを勉強してたのですが、思ったより時間がかかっていて終わってません…)
2017年末から TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ) を読んでいたので、今回の勉強期間ではその続きから読むことにしました。 全体の55%ぐらいしか読んでいないですが、簡単にまとめます。(途中で諦めた理由は後述)
本の概要
本の主張としては「トップダウンでマネジメントしていく従来の方法では、変化が激しくより複雑である近年の課題を解決するのは難しい。下部のチーム/個人に十分な権限を与えて主体性を持って行動させることによって、それらの課題を解決することができる。」というものであったと思います。
この主張の正当性を主張するために、米軍とアルカイダの戦闘の例や、NASAのアポロ計画についての事例が取り上げられています。(こういった事例の紹介が本のほとんどを占めていたため、残りの45%は読むのをやめてしまいました。。実は後半の方が大事だったりして…)
米軍とアルカイダの戦闘の例を紹介すると、 米軍は過去の成功体験から、ピラミッド型のトップダウンな組織で構成されており、各チームにはプロジェクトの目標とそれに関する必要最低限の情報のみが与えられている状況でした。 そのためあるプロジェクトの途中に他のチームにとってはとても貴重である情報を見つけたとしても、その価値が分からずに見逃してしまい、与えられた目標のみを追いかける内に向いた組織になってしまっていました。 一方でアルカイダは、末端の戦闘員までアルカイダの最終目標を認識しており、それを達成するために全員が同じ方向を向いて、目標達成のために何をすべきなのか自分で考えて行動するような組織構造ができあがっていました。 (個人的には「ピラミッド vs WWW(ワールドワイドウェブ)」な対象的な組織構造だと感じました。)
そのためアルカイダの幹部を暗殺しても、組織全体が方向を見失い壊れてしまうようなことはなく、アルカイダの撲滅には苦労したようです。 また毎回目標や戦略が上から降ってくる形になっていた米軍は、その間に戦況が変わっていてそれが全く役に立たないものになっている場合もあり、素早い状況の変化に対応できない構造になってしまっていました。
そこで、米軍は「チームの中のチーム」という方針で、配下のチーム同士の関係が単独のチームの内でのメンバー同士の関係に似た組織構造を作ることにしました。 つまり今までは上下関係の間でのみ情報共有がなされていましたが、方針の転換によりチーム同士の横関係の間でも情報共有が許されるようになりました。 情報共有についてだけではなく、役割、意思決定権限、リーダーシップに関しても、従来とは全く逆の手段が導入され、アルカイダと同じように末端のチームで意思決定が行われるようになったのです。
この本は、某なんとかStationというゲーム機を作っている会社のマネジャーさんにオススメされて読み始めた本なのですが、某社ぐらいの大きな組織だと、この本から学ぶことは多いのかもしれないと感じました。 私自身大きな組織に属したことがないので、ピラミッド型組織の課題感を肌で感じたことがないのですが、これから弊社が大きくなっていく中でどういう組織構造を作っていくべきなのか、少し明確になった気がします。
組織/マネジメント勉強期間はあと1.5週間あるので、昨日から 新1分間マネジャー という本を読んでいます。こちらは薄い本なので、1時間で60%ぐらい読んでしまったのですが、マネジメント素人にはこちらのほうが学びが多いです(笑) こちらも読み終わったらまとめ記事を書こうと思います。