新1分間マネジャー を読んだ
読み終わってから2週間ぐらい経ちますが、新1分間マネジャー――部下を成長させる3つの秘訣 を読んだのでそのまとめです。 (若干記憶が薄れているので、誤ったことを書いていたらすみません)
私はマネジメントをしたことがなく、そこまでガッツリマネジメントもされたことがないのですが、このような人が初めてマネジメントをする立場になった時に、初めに読む本としてすばらしい本だと感じました。
"新" とは
「1分間マネジャー」は1982年に書かれたもので、当時はトップダウン型のリーダーシップが当たり前だったためそれを前提に書かれた内容になっていましたが、「新1分間マネジャー」は2015年に出版されており、現代的な横並びの協調的関係が反映された内容になっています。
満足することでパフォーマンスが上がる
「自分自身に満足している人は満足できる結果を生み出す」という真理が書かれていました。最近1年の仕事振りをふり返ってみても、確かに自分自身に満足している時の方がパフォーマンスが高かったように感じます。例えば、スケジュール通りに開発できていて、自分の開発速度に自信を持てるようになってさらに高速に開発できるとか、新しい技術を身につけられている実感があってさらに新たなことに挑戦したくなる等ですね。
これからは1on1で「あなたは今の自分に満足していますか?」と聞いてみるのも良いかなと思いました。
マネジャーは答えを教えない
マネジャーが意思決定をしてしまうのではなく、部下に自分で意思決定させることが大事だと書かれていました。自ら意思決定することで、"自分で" 成功を掴み取ったという自信になり、そしてその自信が高パフォーマンスに繋がっていくようです。(上で言及した内容ですね)
部下が困っている時には
- なぜそれが起きていると思う?
- それを解決する方法は例えば何がある?
というように自分で答えを見つけるための道筋を提供してあげると良さそうです。
1分間マネジメント
マネジャーは複数の部下を持っており、また自分自身のタスクもあるため、マネジメントに多くの時間をかけることはできません。その中でどう効率よく部下のパフォーマンスを上げるのかが大事になります。1分間でマネジメントするために「1分間目標」「1分間称賛」「1分間修正」という3つの秘訣があります。
1分間目標
- 何をいつまでに行うのか、3~5つ目標を立てる。目標は1分で振り返ることができる量にする。
- 目標を見えるところに貼っておくことで、部下は毎日自分自身をマネジメントすることができる。
- 目標がなければピンのないボウリングと一緒で、何を倒したらいいのか分からない。
1分間称賛
- 最初(初めの1ヶ月)のうちは部下の行動やパフォーマンスを観察し、正しいことを行っていれば称賛する。
- 逆に問題があった場合には、1分間修正を行う。きちんとフィードバックをするので、最初のうちはぎくしゃくするかもしれないよと事前に伝えておく。
- (褒め方については後述)
1分間修正
- 誤った行動をした時に修正を促し、さらに高パフォーマンスで働けるようにする。
- 事実を検証し、一緒に振り返る。
- マネジャーがそのミスによって組織がどれぐらい影響を受けるのか説明する。その後部下に考えさせる時間を数秒与える。
- そのミスは取り返せること、このミスによって信頼が揺るがないことを伝える。
- 部下の成功を応援していることを伝える。
- 起こした行動に対してのみ指摘を行い、人間性は肯定しなければいけない。
褒め方
私は子供のころから「すごいね!まぁでもできて当然でしょ〜」という感じであまり褒められることなく育てられたことが影響してか、他人を褒めることがニガテです。笑
本には小さなステップごとに褒めるという方法が書かれていて参考になったため紹介します。
覚えたての段階では最初から100点を求めるのではなく、60点ができたら褒める、80点ができたら褒める、最後に100点ができたら褒めるということが大事です。
例えば、「水をください」と幼子に言わせたいとする時、最初は「みじゅ」と近い音を発しただけで褒めてあげます。そうすることで、この発音は正しそう!ということが理解できます。しばらくしたら「みず」と正しく言えた時だけ水をあげ、次のステップでは「ください」まで付けて言おうね、と教えます。
概ね正しい方法でやっていたらその都度褒めてあげることが大事なようです。
最後に
物語になっていて2,3時間で読める短めの本でしたが、勉強になることが大変多い本でした。 気軽に読めるので、定期的に読み返そうと思っています。
この方法は仕事だけではなく家庭でも使えると書かれていました。
1分間目標の存在を知る前から私も取り入れていて、「一緒に住んでいて相手の気になる部分を3ヶ月で2つ直そう!」といって彼女と一緒に紙に改善目標を書いて壁に貼り、月末にお互いの行動を評価しています。(お互いコレを直そう!と共通認識化するのと、3ヶ月で2つという少数に的を絞って行動を改善するのが肝)
まわりの人にも勧めていますがこれが結構オススメで、問題を目標化しておかないと「また今日も指摘された…」「もうわかってるよ…!!」「4つも5つも一気に言われても困る!!」と喧嘩のもとになりがちですが、重要度の高い問題1つ2つを目標として管理しておくと「最近ちゃんとできてるね〜!」や「これ未だに習慣化できてないけど、どう工夫したら良いかな?」などポジディブなコミュニケーションが増えるような気がしています。 みなさんも是非試してみてください!