しょ〜うぃん広場

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老後の生活費に不安がなくなった

2020年末はコロナの第三波で実家に帰省できなかったので、自分の時間が意外と多く、中古マンション購入についてや生涯の生活費について調査・計算をしていた。

中古マンションは2LDKリノベ済築30年ぐらいのやつを買って、15年ぐらい住んで子供が中学生ぐらいになり一部屋追加で欲しくなったタイミングで売却するという方針で試算していたのだけど、結論は賃貸で行くことにした。 この話の詳細は気が向いたらまた別で書こうと思う。

(まだ子どもはいないが)妻とは2人子どもが欲しいよねーと話をしていて、大学は国立でお願いするとして、大学院まで行くと1人育てるのに約4150万円ぐらいかかる。2人だと8300万円。 それを50歳までに貯める必要がある。

今までの計画では、40歳までは年間300万円、40~50歳までは年間400万円を貯金することで8000万円を用意する計画で、自分たちの老後の生活費はそれ以降に貯める計画だった。

老後の生活費については、平均的には27万円/月、ゆったりと生活するには35万円/月かかると言われている。 共働きで国民年金と厚生年金(生涯平均年収を650万円とする)がある場合にはそれだけで約35万円になるが、現時点でその額なので40~50年後少子高齢化が更に進んだ時に今想定している額がもらえる確率は低いと思っている。

想定の7割ぐらいもらえたとすると、ゆったり生活には毎月11万円不足し、年金をもらい始めてから35年間生きるには4620万円必要になる。 つまり、50~65歳の間も毎年300万円貯金して4500万円貯めることになる。

65歳まで仕事して100歳までギリギリ生きれる計算だが、これだと死ぬ間際は貯金も底を付いてしまいそうな状況になる。 いろいろ病気したらもっと早く貯金が尽きるかも…と思うと、結局70~75歳ぐらいまで働くことになるのか…と人生悲観していた。

ここまでが今までの考え方の話。

年末に少し投資の勉強をしていて、複利がこんなに素晴らしいものかと恥ずかしながら初めて気付いた。

(一旦様々なリスクの話を置いておいて)まずは単純化して話をすると S&P500 というアメリカの優良企業500社のインデックスファンドに投資しておけば、長期的には年率約10%の利回りで運用が可能なので、毎月5万円をコツコツ積立投資しておくと、30年で元本1800万円が1億円(9870万円)にもなってしまう。 60歳で1億円あれば、その資産の運用益だけで(税金20%引かれても)800万円/年が手に入ることになって余裕で生活ができる。

リスクヘッジのために株式だけではなくて、債権も買って〜となると年率10%で運用するのは難しいが、年率6%としても同様の条件で4700万円になる。(+5年すれば6700万円) 5000万円でも、運用益(6%)で税引き後240万円/年(=月20万円)ぐらいになるので、上の年金の計算での不足分11万円/月は十分に超えられる。 しかも5000万円の金融資産を残したままそれが実現できるので、大きな病気をしても安心感があるし、一応子どもにも資産を残して他界できる。

去年から確定拠出年金(iDeCo)を始めたのだけど、iDeCoの投資パターンがまるっきりこれと同じであることに気付いた。60歳まで投資金に手を付けられないのは、複利を効かせるために"手を付けさせないため"であることにやっと気付いた。 iDeCoを始める時には、23000円/月の積立で利率3%で見積もっていたので、30年運用しても元本828万円が1380万円程度にしかならず大した額ではないので、複利でもこんなもんかと思っていたのだった。

今回計算してみて気付いたが、これを始める時に大事なのは最初にいくら用意できるかだ。 0円からはじめて、月5万円、年率6%だとこんな資産推移になる。

1年目: 600000
2年目: 1236000
3年目: 1910160
4年目: 2624769
5年目: 3382255
6年目: 4185191
7年目: 5036302
8年目: 5938480
9年目: 6894789
10年目: 7908476
11年目: 8982985
12年目: 10121964
13年目: 11329282
14年目: 12609039
15年目: 13965581
16年目: 15403516
17年目: 16927727
18年目: 18543391
19年目: 20255995
20年目: 22071354
21年目: 23995636
22年目: 26035374
23年目: 28197496
24年目: 30489346
25年目: 32918707
26年目: 35493829
27年目: 38223459
28年目: 41116866
29年目: 44183878
30年目: 47434911
31年目: 50881006
32年目: 54533866
33年目: 58405898
34年目: 62510252
35年目: 66860867

最初の数年は積立金による増額が資産の増え幅の多くを占めていて、資産が大きくなってくると利率が効いてくることがよく分かる。 つまり例えば最初に600万円用意できれば、8年目終了時点からスタートできて、27年(35-8年)で6686万円にたどり着ける。 600万円スタートで、月5万円、利率6%とすると35年間で1億円に到達できる。

1年目: 6000000
2年目: 6960000
3年目: 7977600
4年目: 9056256
5年目: 10199631
(上の表を7年ずらしたのとほぼ同じなので省略)
26年目: 58669931
27年目: 62790127
28年目: 67157535
29年目: 71786987
30年目: 76694206
31年目: 81895858
32年目: 87409610
33年目: 93254186
34年目: 99449438
35年目: 106016404

最初に600万円増やすだけで35年後に4000万円の差が生まれるのである。(複利怖い)

少し話が逸れたが、結論は都内で6000万円ぐらいの家/マンションを買ってローンの頭金に600万円払うならそれを投資に使って、毎月5万円をきちんと積立していけば老後の生活費に不安は感じなくても良さそうということ。 そして年率10%で安定して成長するS&P500のインデックスファンドの存在を知れたことは大きかった。

年末年始にコード全く書いてないけど、コード書くよりも大事なことを勉強できた年末年始だった。

どこかのCTOが

プログラミングスクール通ってるかどうかとかどうでもよくて、 この年末年始にコード全く書いてない人はエンジニア向いてないんじゃないですかね、 それぐらい好奇心が必要な職業だとおもうけど

と言っていたので引用したかったが、すでにツイートが消されていて残念だ。