しょ〜うぃん広場

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Mac + 4K@60Hzディスプレイには LG の 27MU67-B が最適

4月から社会人になり、リモートワークをしています。 ほとんど自宅で仕事をしているので、作業環境を整えたいなと思って4Kディスプレイを購入しました。

27MU67-B を買った背景

MacBook Pro Retina(15'' Late 2013) + 4K@60Hz な環境が欲しかったのですが、Macで4Kディスプレイを使うネットの記事を見ていると

表示の一部が乱れたうえ、さらに元の解像度に戻せなくなる

via Macで4Kクラスの超高解像度ディスプレイを試す

モニタ付属のDisplayPortケーブルでThunderbolt2経由接続をしてみましたが、解像度・発色ともに破綻しており、使い物になりませんでした。

via Dell UP2414Q のカスタマーレビュー

のような書き込みが割とたくさんあって、どの商品も個体差があり、Macと相性の良い4Kディスプレイはほとんどなさそうでした。

Yosemite v10.10.2 までは60Hzの場合は標準でMulti-Stream Transport (MST)という方式で4K出力をするようになっていたため、それとディスプレイの相性がなかなか合わないのではないかというのが個人的な意見です。 MSTについて簡単に説明すると、これはもともと外部ディスプレイを複数枚つなげるときに使う転送方式で、4Kディスプレイの場合には右半分と左半分を2枚のディスプレイとみなしてデータ転送をする方法です。

Appleもこういった問題が多発しているのに気づいたのかもしれませんが、Yosemite v10.10.3からSingle-Stream Transport (SST)での60Hzに対応しました。 SSTだとGPUの力が更に必要になるようで、SST@60Hzに対応しているMacの機種はMST@60Hzに対応しているものよりも更に少なくなります。(参考: Using 4K displays and Ultra HD TVs with your Mac) Screen Shot 2015-07-23 at 09.15.30

よく見ると、ぼくが使っているMacBook Pro Retina(15'' Late 2013)はSST@60Hzに対応していない模様… ただこれは、MBPR標準のIris ProのGPUを使った場合であって、上位モデルに付いている外部GPU (Late 2013であれば NVIDIA GeForce GT 750M) であれば、SSTで60Hzいけるんじゃないの? と個人的には勝手に思っていました。

そんな感じで (1) MacBook Pro Retina(15'' Late 2013)の上位モデルであれば、SSTで60Hz出力できるか (2) LG製27MU67-B はMacと相性が良いのか

を試すために、人柱になって 27MU67-B を買ってみました。

結果

7月11日に届いて、約2週間使ってみましたが100点中、90点です!

良い点

(1) 表示の一部が乱れたりするような障害は一切起きなかった 特に設定もなにもする必要がなく、DisplayPort(ディスプレイ) to Thunderbolt(MBPR) で繋ぐとすぐに表示されました。 対応するケーブルも付属していたため、ディスプレイ到着後にすぐに使えたのも好印象です。

(2) 4Kディスプレイの解像度が変更できる 当然といえば当然なのですが、こちらも問題なく自分の好みの解像度に変更できます。 Screen Shot 2015-07-23 at 09.49.55

(3) HDMI2.0に対応している 今のMacには関係ありませんが、このディスプレイはHDMI2.0に対応しているので、HDMIでも60Hzで表示することができます。(従来のHDMIは4K@30Hzまででした) これからHDMI2.0に対応したPCやゲーム機が出てくると思うので、長期間使えるディスプレイになるでしょう。

悪い点

(1) 入力ポート切り替えが面倒 以下のレビューにもあるように、入力ポートの切り替えにMENUに入って選択する必要があり、切り替えまでに最低でも8回のボタン入力が必要です。 複数のマシンでディスプレイを共有するという使い方には適していないかもしれません。

4台のPCに接続しているのですが、切り替えが非常に面倒です。
MENUから入って一段奥に入力切替があるのでボタンを数回押さないといけないのでストレスを感じます。

via LG 27MU67-B のカスタマーレビュー

(2) Macが発熱する やはりMBPR(Late 2013)のIris Proでは60Hzに対応していないようで、ディスプレイを繋ぐと自動的にGPUNVIDIA GeForce GT 750M に切り替わります。 ディスプレイ上ではほとんど静的な画面を写しているだけなので、GPUの使用率は5%前後ぐらいなのですが、それでもファンの回転数が4000~5000rpmでGPUダイの温度も70℃弱になります。 GPUが力不足という事はなさそうですが、750Mの発熱によるファンの回転音が少し気になります。 (感覚的には、重い処理を走らせてCPUをブン回した時ぐらいのファンの回転音が常にしている感じです)

夏なので高温になりやすいという季節的な問題もあるかと思いますが、ぼくはフリップスタンドを使うことでこの問題が解決できました。
Screen Shot 2015-07-23 at 10.48.23

こういったものがあるのは今回初めて知ったのですが、結構人気の商品のようです。 (購入時には20個在庫があったのですが、翌日見たら在庫が2個になっていました)

フリップスタンドを使うことで、Mac本体の下部に隙間を作ることで排熱効率が良くなります。 これを使うとファンの回転数が3000rpmぐらいに落ち着き、ファンの音もほとんど気にならないぐらいになりました。 (音に注意すると、あっ回ってる! とわかるぐらいの音量です)

まとめ

悪い点の(2)が解決するまでは、80点ぐらいだったのですが、それが解決できたので90点になりました。 そもそもまともに動くかどうかわからない状態での購入だったので、その反動で自分の中での評価が若干高めになっています。

HDMIを使って30Hzでも接続してみましたが、マウスポインタが滑らかに動かず、これでは普段使っていてストレスが溜まるなぁ…という感じだったので、60Hzで使用できる環境を整えることが大事だと感じました。

27インチで6万円(執筆時)となかなかの安さなので、手を出しやすいモデルかなと思います。